お墓の基礎知識Elementary Knowledge
お墓や法要等についての説明・解説と、霊園や寺院墓地・墓石についての知識、また一般常識や法要のマナーなど知っておきたい情報を掲載しておりますので、是非ご活用ください。
9.霊標(墓誌)につて
霊標(墓誌)
故人の名前や戒名を刻むための部材です。仏式の場合は霊標(浄土真宗の場合は法名碑と呼びます)その他キリスト教や神道といった仏教以外の場合は、墓誌と呼ぶことが多いようです。
霊標には墓石と同じように、和型・洋型と呼ばれる形があり、石碑と同じ石種を使うのが一般的で和型の場合、石碑の大きさに合わせて「8型」といったような既定の大きさがありますが、洋型やデザイン型の場合には、基本的に大きさに決まりはありません。
なお、和型の場合、表面に10人・裏面に12人程度名前を刻む「10体割」が一般的ですが、希望に応じて「8体割」や「12体割」にもできます。したがって、3代前くらいからのご先祖様のお名前を刻みたい場合には、霊標を設置したほうがよいでしょう。
仏式の場合、刻む内容としては、戒名(法名)・命日・俗名(生前の名前)・行年(享年)の4点が一般的です。
神道の場合は、おくり名・没年月日・年齢の3点が、多く見られます。
キリスト教の場合は、ホーリーネーム・誕生日・没年月日(ともに西暦)を刻むケースが比較的多く見られ、「横書き」で刻むのが一般的のようです。
通常仏式の場合、新仏様の戒名を追加彫刻する際、石塔本体に彫刻する前にお寺様に墓前で「お正念抜き」していただいてから彫刻工事にかかるという流れが一般的ですが、霊標の場合は基本的に「部材」なので、「お正念抜き不要」となり、手間が少なくなりますし、神聖なものとされる仏石(棹石)に傷を付けなくて済むのも、メリットの一つです。